どんな人が受けられるの?
対象疾患
構造的な問題から、頭蓋内とその一部周辺しか治療できなかったガンマナイフとは異なり、サイバーナイフでは頭蓋底をはじめ脊髄周辺、眼球付近など首から上に発生した腫瘍に対応できます。
さらに2008年6月12日 厚生労働省より、「サイバーナイフ」に体幹部(首よりも下)の病変に対する治療承認が下り現在では、肺がんや肝臓がんなどの体幹治療の症例数が増えています。
サイバーナイフの優れた放射線制御力は、これまでの目安であった3cm以内という腫瘍の大きさに限らず、不整形な病変などさまざまなケースで柔軟な治療を可能にしました。
頭蓋内病変
良性腫瘍 | 髄膜腫、下垂体腺腫、頭蓋咽頭腫、神経鞘腫、聴神経腫瘍 など |
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悪性腫瘍 | 転移性脳腫瘍、神経膠腫、悪性リンパ腫 など |
血管障害 | 脳動静脈奇形、血管芽腫、海綿状血管腫 など |
機能性障害 | 三叉神経痛(※2022年10月1日より保険適応) |
頭頸部病変
咽頭・喉頭がん | 上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、喉頭がん |
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口腔がん | 舌がん、歯肉がん |
鼻腔・副鼻腔がん | 上顎洞がん、蝶形骨洞がん、前頭洞がん、鼻腔がん、篩骨洞がん |
聴器がん | 外耳道がん、中耳道がん |
その他 | リンパ節(頸部、ルビエールなど) |
体幹部病変
原発性 | 肺がん、肝がん、前立腺がん |
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転移性 | 肺がん、肝がん、副腎腫瘍、脊椎・脊髄腫瘍 |
脊椎・脊髄 | 脊髄動静脈奇形(頸髄、胸髄、腰髄)、髄膜腫、神経鞘腫 |
その他 | リンパ節(縦隔、鼠径部、腋窩など) |
肺がん、肝臓がんの次世代治療をお探しの方へ
主に頭蓋内・頭頸部のがんにおいて好成績を収めてきたサイバーナイフが、
本格的に肺がん、肝臓がん、前立腺がんの治療を開始しました。
サイバーナイフ治療において世界一の症例数(参照リンク:当院の治療実績)をもつ当院として、サイバーナイフによる体幹治療を一日も早くご提供できるよう、慎重に準備を進めて参りました。
2018年5月31日現在420症例の治療を無事終了し、いずれも重篤な有害事象はみとめられず、局所の制御は良好であると考えております。
適応症例
肺癌
原発性非小細胞肺癌(cT1aN0M0、cT1bN0M0、cT2aN0M0)もしくは3箇所以内の転移性肺腫瘍、術後再発、組織未確定肺腫瘍(要相談)
肝臓癌
原発性肝細胞癌(肝内転移がないもの)もしくは3箇所以内の転移性肝腫瘍(5cm未満)
前立腺がん
生検で前立腺癌と診断された方で、リンパ節転移および遠隔転移がなく、潰瘍性大腸炎、クローン病、他膠原病の既往歴がなく、TUR-P(経尿道的前立腺切除術)の既往歴がない方。
適応判断に必要な資料(揃わない資料がございましたらご相談ください)
肺癌
紹介状、画像(CT・MR)、PET、採血結果、呼吸機能、治療歴、病理、病期
肝臓癌
紹介状、画像(CT・MR・EOB プリモビスト MR)、PET、採血結果(肝機能など)、治療歴、病理、病期
前立腺がん
紹介状、画像(CT・MRI)、PET、採血結果、治療歴、病理、病期
上記の資料をご準備いただき、お電話にてご予約を承ります。
ご用意いただきました、資料につきましてはご来院の際にお持ち下さい。
また、事前に適応の判断をご希望される場合は、お電話にてご相談の上、資料のご郵送をお願い致します。
※患者さんの状況によっては金マーカーの挿入が必要になりますのでご協力をお願い致します。
最先端の技術が生んだ、体への負担が少ないサイバーナイフ治療
サイバーナイフは、最先端の画像解析技術と超高精度ミサイル技術、産業ロボット技術を応用し、米国スタンフォード大学のジョン・アドラー教授によって開発された、高精度の定位放射線治療装置です。
あらかじめ作成した画像に2方向から撮影したエックス線画像を重ねることで病巣を正確にとらえ、6つの関節を持ったロボットアームが自在に角度を変えながら、放射線発生装置(リニアック)から的確に病巣に照射するというものです。
照射は実に誤差も2mm以下と、高い技術によって病変部周辺にある正常細胞や、視神経など重要な組織への影響を最小限にとどめることが可能となりました。もし治療中に患者さんが動いてしまっても、標的の移動が1cm以内であれば自動的に照射点を補正、追尾、それ以上であれば照射を中断するなど何重もの安全対策が施されています。
担当医の紹介
院長 太田 誠志 日本脳神経外科学会専門医 医学博士
副院長 帯刀 光史 日本脳神経外科学会専門医 がん治療認定医 医学博士
小池 泉 放射線治療専門医 PET核医学認定医 がん治療認定医 医学博士
伊藤 英子 放射線治療専門医 医学博士
当院にサイバーナイフ治療をご希望される方は、以下をご用意の上、下記番号までご連絡ください。(診察予約)
・主治医からの紹介状
・MRI・CT検査の画像(フィルムもしくはデジタルデータ) PET検査結果等
また、過去に放射線治療を受けたご経験のある方は、その時の治療内容がわかる資料をお持ちください。