品質管理項目(20項目程度ある中の主なものを提示します)

毎日

放射線量の確認

装置より照射された放射線の量を高精度線量計と検出器にて測定し、放射線の量が正確に照射されているか確認します。

  • RAMTECH 1000plus型 高精度線量計とEXRADIN A12S 検出器

  • 測定の様子

照射位置精度の確認(簡易チェック)

治療計画装置で計画した位置に対し正確に照射できるか簡易的に確認します。フィルムをセットした AQA ファントムに 2 方向から照射を行い、専用ソフトにて照射後のフィルムを解析すると照射位置の誤差が計算されます。
誤差が許容範囲で問題ないことを確認した後にその日の治療を開始します。

  • AQAファントム

  • 専用ソフトと解析結果(赤線部分が照射位置の誤差)

毎週

線量・線量分布の確認

治療計画装置で計算された放射線の量が基準の位置に正確に当たっているかを線量検証用ファントムと高精度線量計を用いて確認します。また、照射された線量の分布が計算どおりに再現されているかフィルムをセットした人頭型ファントムあるいは線量検証用ファントムに照射を行い、フィルムドジメトリシステムDD-IMRTにて結果を解析します。

  • 線量・線量分布検証用ファントム
    (クオリタ社協同開発)

  • ファントム上での線量分布

  • DD-IMRT での結果例
    左:実線が治療計画の線量分布を、点線が測定した線量分布
    右:ガンマ解析と呼ばれる手法で解析した結果

毎月

照射位置精度の確認(精密チェック)

治療計画装置で設定した位置に対し正確に照射できるかを確認します。フィルムをセットした人頭型ファントムに対し、通常の治療と全く同じ行程で CT 撮影・治療計画・位置決め・照射を行い、専用ソフトにて照射後のフィルムから照射位置の精度(計画した位置に放射線が当たっているか)を確認します。

  • 人頭型ファントム
    中央下のキューブにフィルムを挟み
    ファントム内にセットします

  • 専用ソフトと解析結果(赤線部分が照射位置の誤差)

治療毎

治療計画装置の計算結果の確認(治療前)、治療中のロボット位置と照射した 線量の確認(治療後)

治療で使用する全てのビーム(通常 30~150 本程度)に対して治療計画装置で計算された線量が正しいかどうかを当院で作成したソフトにて治療前に確認します。このソフトは、安全に治療を行えるように色々なチェック機能も備えています。
治療後には、ロボットが計画していた位置できちんと停止し、治療計画通りの線量を照射していたかも、当院で作成したソフトにて確認します。

  • 治療毎の治療前と治療後の確認、
    その他の品質管理を行うための当院作成ソフト

  • 治療計画装置の計算した線量分布の確認を行うためのQAソフトShioRIS

サイバーナイフ

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